発達障害+知的障害|主病名はどっち?初診日と等級が変わる重要ポイント
はじめに
発達障害(ASD・ADHD)と知的障害が併存している場合、
障害年金の申請でとても悩んでしまいやすいのが
- 主病名はどちらにすべき?
- 初診日はどちらで決まる?
- 等級はどう判断される?
という点です。
実はこの「主病名の違い」が、
初診日・保険料納付要件・等級・遡及可否 に大きく影響します。
まず大切なことをお伝えすると——
主病名を決めるのは申請者ではなく “主治医” の先生です。
では、申請者は何ができるのか?
審査で最も重視されるのは
どちらの障害が生活に強く影響しているか(生活能力の状態)です。
申請者ができる最大の準備は
生活で困っている点を主治医へ正確に伝えること に尽きます。
この記事では、主病名の考え方から初診日の違い、
そして“あなたがすべきこと”まで、わかりやすく解説します。
発達障害と知的障害の違いをやさしく整理
障害年金の申請のために、2つの障害がどう違うかを理解しておきましょう。
発達障害(ASD/ADHDなど)
大人になってから診断されるケースも多い
脳の特性による先天的な障害
社会性・コミュニケーション・注意力・衝動性などに困難が出る
初診日は「初めて医療機関を受診した日」
👉 関連記事
▶ 発達障害の障害年金のポイントはこちら

知的障害
全般的な知的発達の遅れ
学習・判断・日常生活能力への広い影響
原則として「出生日」が初診日として扱われる
小児期から困りごとが現れていることが多い

主病名はどっち?
主病名の判断は、次のポイントで決まることが多いです。
- 生活に最も影響を与えている障害はどちらか?
- 医師が医学的にどちらが中心と判断するか?
主病名が「発達障害」になりやすいのはこんな方
- ASD/ADHD の特性が生活の中心課題
- 不注意・衝動・社会性の困難が強い
- IQは軽度遅れ〜境界域
- 日常生活の困りごとは発達特性によるものが多い
主病名が「知的障害」になりやすいのはこんな方
- IQが低く生活能力の制限が大きい
- 支援がないと生活が難しい
- 社会生活能力の制限が広範囲
注意|主病名は “主治医が決める”
「どちらにすれば有利ですか?」というご相談をいただくことがよくあります。
しかし、ここは制度上はっきりしていて、
主病名を決めるのは、申請者でも社労士でもなく “主治医”の先生です。
診断書に書かれる主病名は、医師の医学的判断で決まります。
では、申請者側は何もできないのか?
——そんなことはありません。
障害年金の審査で重視されるのは「生活能力」
主病名以上に審査でポイントになるのは、
どちらの障害が、日常生活に具体的な支障を与えているのか?
です。
つまり、
“今のあなたの困りごと”を正しく医師に伝えることが最重要。
主治医はあなたの生活すべてを見ているわけではありません。
だからこそ、あなたの病状を正確に反映した診断書になるためには、あなたの情報が必要です。
主治医の先生に伝えるべき内容の例
- 忘れ物・約束の管理ができない
- 指示が理解できず仕事でミスが続く
- お金の管理ができない
- 予定変更でパニックになる
- 食事・清潔保持など生活面での支援が必要
- 一人で外出・公共交通が難しい
- 対人関係が極端に苦手
これらをしっかり伝えることで、
主治医の先生は「どちらの障害が強いのか」正しく判断できます。
その結果、
あなたの状態が正しく審査されることにつながります。
主治医の先生への相談のコツ
「先生に何を伝えればいいかわからない…」そのようなご相談をいただくことが多いです。
障害年金の診断書を書いていただく際、制度の希望を伝えるよりも、普段の生活でどれだけ困っているか、周りの人のどんな支援が必要かといった「生活の実態」を具体的に伝えることがとても重要です。
✔︎ 伝えるべきポイント
- 普段の生活で困っていること(例:一人で外出できない、会話が成立しない など)
- 周囲のサポートが必要な場面(例:通院に家族の付き添いが必要、服薬管理ができない)
- 過去の受診歴や支援の経緯(療育手帳の交付歴、通所施設の利用など)
事前に、ご自身やご家族の生活状況をメモやチェックリストにまとめておき、落ち着いて説明できるよう準備してから診察に臨むことをおすすめします。
社労士が関与している場合は、こうした情報整理や医師への伝え方についても具体的にアドバイスが可能です。
主病名で初診日は何が変わるの?
主病名により、初診日の取り扱いが異なりますので、確認してみましょう。
主病名が「発達障害」の場合
→ 初めて精神科・小児科を受診した日が初診日
大人になって診断された場合でも、はじめて医療機関を受診した日が初診日になります。

主病名が「知的障害」の場合
→ 出生日
これは誤解されやすい点ですが、先天性の知的障害は“生まれつき”の障害であるため、
医療機関を受診していなくても 出生日が初診日となります。
※病気や怪我が原因で後天的に知的障害になった場合は、病気や怪我で初めて医療機関を受診した日となります。
初診日が変わると何が変わる?【申請可否に直結】
以下の3つが大きく変わります。
① 保険料納付要件
初診日の前日に保険料の納付状況を確認するため、
初診日が変わるだけで
- 障害年金を申請できなくなる
- 申請できなかったものが申請できるようになる
ということにもなり得ますので、しっかり確認しておきましょう。
- 知的障害なら出生日が初診日 → 20歳前障害で保険料納付要件不要
- 発達障害なら医療機関の初診日 → 保険料納付要件の確認が必要に
初診日に厚生年金に加入していた場合は、障害厚生年金を請求できるという大きなメリットがあります。

② 申請する年金の種類が変わる
- 初診日に厚生年金加入 → 障害厚生年金
- 初診日に未加入・学生 → 障害基礎年金
主病名によって初診日が変われば、もらえる年金の種類も変わります。

③ 障害認定日のタイミング
障害認定日は「初診日から1年6ヶ月後」。
ここが変わると、申請できる時期や病状や受診状況によってはさかのぼり請求ができるかどうかも変わってきます。


審査での等級判断|発達障害+知的障害は“合算評価”されることも
等級の判断では、主病名だけでなく、
実際の生活状況(生活能力)が総合的に評価されます。
まとめ|あなたがすべきことは「日常生活の困難さを正しく伝えること」
記事の結論は次の3点です。
① 主病名は主治医の先生が決める
→申請者が選ぶものではない。
② 審査の焦点は「生活能力の困難さ」
→どちらの障害が生活に支障を与えているのかが最重要。
③ 困りごとを正確に主治医へ伝えることが、最善の申請につながる
→診断書は伝えた情報で変わる。
ーー つまり、あなたが主治医の先生へ“日常生活の困難さを伝えること”が最も重要です。
| 障害の種類 | 初診日の扱い | 主な認定基準 | 病歴・就労状況等 申立書 |
|---|---|---|---|
| 発達障害 | 初めての受診日 | 精神の障害 | 出生時から書く |
| 知的障害 | 原則「出生日」 | 知的障害 | 出生時から書く |
ご病気で働くことが困難なあなたのために、障害年金で経済的な安心を届けたい。その想いで、情報発信と活動をしています。
あなたにとって、参考となる情報でありますように。
\ 無料相談の特典として、“あなた専用の障害年金レポート”をプレゼントしています /
説明が苦手でも大丈夫。あなたのお話をもとに、状況を私が丁寧に整理します。
精神的におつらい中で、
「自分の症状で申請していいのかな…」と不安に感じていませんか?
同じように悩んでいる方がたくさんいますので、どうか一人で抱え込まないでくださいね。
お渡しするレポートでは、
- 初診日・主病名・等級見込みの整理
- 日常生活のつらさの分析(食事・清潔保持など)
- 診断書の注意点・申請の進め方のポイント
など、申請の重要部分を あなたの状態に合わせてわかりやすくまとめます。
「言葉にできないつらさ」や「どう説明すればいいかわからない気持ち」を、
あなたに代わって整理するためのレポートです。
どうか無理のない範囲で、ご活用くださいね。
