障害年金の初診日 完全ガイド
「初診日がわからない…」
障害年金のご相談で、最も多くいただく悩みです。
とくに精神疾患・発達障害・知的障害の場合、
症状の始まりがあいまいなことが多く、
“どこで最初に受診したのか” を覚えていないのは決して珍しいことではありません。
でも大丈夫です。
実は、年金機構は初診日を特定するために
複数の公式な証明方法 を認めており、
カルテが廃棄されていても、病院が閉院していても、
初診日を確定できるケースがたくさんあります。
本記事は、障害年金専門の社会保険労務士が、初診日の決まり方・例外・探し方を実務にもとづき丁寧にまとめた“完全ガイド”です。
初診日で迷っている方、これから申請を検討している方はこの記事一つで全体像が把握できます。
初診日の基本
初診日とは、障害の原因となった病気やけがについて、最初に医師の診療を受けた日のことです。
この「最初の受診日」が、すべての手続きの起点になります。
🔗初診日の基本についてはこちら

どの診療科でも初診日になる
精神科ではなくても初診日になります。
・内科
・小児科
・婦人科
・産業医
・学校医や保健室
症状の「最初の芽」を相談した場所が初診日になることが多いです。
▶︎障害年金における初診日の基本と例外はこちらで詳しく解説しています。

初診日が重要な3つの理由
1.初診日が決まると「制度」が確定する
初診日の時点で加入していた制度が
- 国民年金 → 障害基礎年金
- 厚生年金 → 障害厚生年金
に決まります。
さかのぼり請求の場合は、初診日が会社勤務中だったかどうかで
受給額が数百万円変わる こともあります。
🔗障害年金のもらえるお金については次の記事でまとめています

2.初診日によっては、障害年金を請求できないことも?
障害年金の保険料納付要件の起算(計算の対象となる期間)は、「初診日の前日」です。
保険料納付要件を満たしていないと、そもそも障害年金を請求することができないので、注意が必要です。
🔗あなたの保険料は大丈夫?保険料納付要件についてはこちら。

3. 障害認定日が決まる
原則、初診日から1年6か月後が障害認定日です。
🔗障害認定日についてはこちら

初診日がわからないのは“あなたのせいではありません”
精神疾患・発達障害などでは、受診のきっかけや時期があいまいになりやすいです。
よくある例
・最初は内科で「眠れない」と相談
・婦人科でホルモンバランスの相談
・職場の産業医 など
過去の資料を確認することで初診日が判明するケースが多くあります。
🔗初診日がわからないあなたは、こちらの記事をどうぞ。

初診日の証明方法
障害年金において「初診日」は、保険料要件・年金の種類(基礎/厚生)・認定日の判断 に直結する最重要ポイントです。
20歳前の初診日か/20歳後の初診日か で証明方法が変わるため、順番に解説します。

20歳前に初診日がある場合
①受診状況等証明書(最も強力な証明)
初診病院で作成してもらえます。この書類があれば、初診日の証明はOK。
②2番目以降に受診した医療機関が作成した受診状況等証明書または診断書
障害年金では、障害認定日が20歳前にあるかどうか が、20歳前傷病の判断基準になります。
そのため、
18歳6ヶ月より前に受診歴がある場合、原則として20歳前に障害認定日が到来します。
障害認定日は「初診日から1年6ヶ月後」のため、
18歳6ヶ月前の受診があれば確実に20歳前傷病の初診日と証明できます。
③第三者証明(家族以外×2名)
初診日の証明が取れないときは、
取れない理由の申立+ 第三者証明(2名分)を提出する必要があります。
第三者は親族以外で、実際に“見た”または“聞いていた”内容を証明できる人が対象です。
✔︎受診状況等証明書が添付できない申立書
✔︎初診日に関する第三者証明書(2通)
④初診日頃または20歳前の時期に受診した医療機関の医療従事者による第三者証明(1通)
初診の病院の証明が取れない場合は、取れない理由の申立と、当時の医師・看護師による第三者証明(1通)を提出すれば、初診日として認められるケースがあります。
✔︎受診状況等証明書が添付できない申立書
✔︎初診日頃または20歳前の時期に受診した医療機関の医療従事者による第三者証明書(1通)
20歳以降に初診日がある場合
20歳後の初診日は、
保険料納付要件の判定(2/3要件・直近1年要件) があるため、証明方法は厳格になります。
①受診状況等証明書(最も強力な証明)
初診病院で作成してもらえます。この書類があれば、初診日の証明はOK。
②第三者証明(2通)と参考資料を用意する方法
初診病院で証明が取れない場合は、申立書+第三者証明(2通)+客観資料 の3つを揃えることで、申し立てた初診日が認められることがあります。
第三者証明は“見た・聞いた・5年以上前に聞いていた”のいずれかでOK。
診察券・レセプト・入院記録などの客観資料を組み合わせるほど成功率が高まります
✔︎受診状況等証明書が添付できない申立書
✔︎初診日に関する第三者証明書(2通)
✔︎初診日に関する参考資料
③初診日頃に受診した医療機関の医療従事者による第三者証明(1通)を用意する方法
初診の病院の証明が取れない場合は、取れない理由の申立と、当時の医師・看護師による第三者証明(1通)を提出すれば、初診日として認められるケースがあります。
✔︎受診状況等証明書が添付できない申立書
✔︎初診日頃または20歳前の時期に受診した医療機関の医療従事者による第三者証明書(1通)
初診日に関する第三者からの申立書(第三者証明)(PDF 111KB)
初診日に関する第三者からの申立書(第三者証明)を記入される方へ(PDF 324KB)
その他の証明方法
①初診日が存在する”期間”を証明する参考資料を用意する方法
初診日が特定できなくても、
「この期間のどこかに初診日があった」 と示せれば認められるケースがあります。
用意するもの(必須)
① 受診状況等証明書が添付できない申立書
初診病院の証明が取れない理由を書く。
② 始期の資料(初診より前の状況がわかるもの)
健康診断書、人間ドック結果 など
③ 終期の資料(初診より後の状況がわかるもの)
2つ目以降の病院の証明、障害者手帳 など
国民年金+厚生年金が混在している場合に必要
④ 申し立てた初診日を裏付ける資料(診察券・領収書・入院記録など)
【まとめ】初診日が認められる条件
㋐〜㋓のいずれかでOK
㋐ 1つの年金制度(国民年金 or 厚生年金)だけの期間にある
㋑ その期間がすべて 20歳前
㋒ その期間がすべて 60〜65歳
㋓ 国民年金+厚生年金が混在 → ④も必要
- 国民年金だけの期間なら → ①〜③のみでOK
- 制度が混在している期間なら → ①〜④すべて必要
②初診日の記載された、請求の5年以上前に医療機関が作成したカルテ等を用意する方法
初診病院の証明が出なくても、
“別の病院のカルテに初診日の記載があれば” 初診日として認められます。
必要なのはこの2つだけ
① 初診病院の証明が取れない理由の申立書
② 請求の5年以上前に医療機関が作成したカルテの写し等であって、請求者が申し立てた他の医療機関での初診日が記載されているもの
精神疾患の初診日|最も間違えやすいポイント
もっとも誤解が多いのは、
「精神科に行った日=初診日」ではないこと。
実際は、
・内科で不眠・倦怠感を相談
・婦人科で月経異常の相談
・産業医
・学生相談室
これらが初診日となることが非常に多いです。
▶︎検診で異常を指摘された場合の初診日の扱いはこちら。

発達障害(ASD/ADHD)の初診日

診断された日ではなく、
「最初に特性を相談した日」が初診日です。
例えば…
・小児科で“落ち着きがない”と相談
・学校での相談記録
・発達支援センターの指導記録
・母子手帳の記載
成人後の診断でも、初診日は子どもの頃にさかのぼることがあります。
▶︎発達障害と知的障害が重なるケースの初診日の判断はこちら。

知的障害の初診日(原則は出生日)
知的障害は唯一、
「出生日が初診日」と明確に決まっています。
ただし、出生後の病気や怪我の場合は、原因となった傷病で初めて医療機関を受診した日となります。
▶︎知的障害の初診日の誤解しやすいポイントはこちら

初診日の特定が難しいときに専門家が行う調査
・医療機関への照会
・カルテ開示
・前医(過去に通った病院)の追跡
・服薬歴から医療機関を推定
・健診データの分析 など
複数の情報を組み合わせることで初診日を証明できることは多いです。
初診日の探し方|今日からできる3ステップ
1. 時系列メモを作る
・いつ頃から体調が悪かったか
・誰に相談したか
・その時期の出来事(転職・妊娠・不登校など)
・受診した気がする診療科
メモにすると手がかりが浮き上がります。
2. 受診状況等証明書を依頼する
最初の病院に「受診状況等証明書をお願いします」と伝えるだけです。
10年以上前でもカルテが残っている病院は多いです。
3. 手がかりとなる資料を探す
・お薬手帳
・処方箋
・領収書
・健診結果
・産業医の記録
・市役所や学校の相談履歴
・母子手帳
特に精神疾患の場合、病院以外の記録が大きなヒントになります
▶︎初診日を含む申請全体の流れはこちらにまとめています。

よくある質問(FAQ)
初診日はどうやって決まるの?(一番多い質問)
初診日は
「その症状で初めて医師の診療を受けた日」 です。
決まるポイントは以下のとおりです。
- 医師の診療を受けていれば、診療科は不問
(精神疾患でも、最初が内科ならその日が初診日) - 電話相談・薬局対応・保健室は初診日にならない
- 過去の受診が“医学的に関連”していれば、そこが初診日
(パニック障害→不安障害→うつ病 など) - 再発しても初診日はリセットされない
原則、初回の受診が基準。例外として、社会的治癒の取り扱いもあり
初診日が不明でも障害年金はもらえますか?
はい、
初診日がわからなくても申請できます。
以下の「公式に認められる証明方法」で補うことができます。
- 受診状況等証明書
2番目以降の病院のカルテ記載でも可能なケースも - 第三者証明(友人・先生・職場・大家さん)
20歳前なら第三者証明だけで認められるケースが多い - 医療従事者の第三者証明(1通でOK)
初診日頃の医師・看護師の証明は、医療機関の証明と同等 - 「初診日がこの期間にあった」ことを証明する方法
始期・終期の資料+第三者証明など
どこを受診した日が初診日になりますか?(精神・発達・知的障害向け)
精神疾患(うつ病・双極・統合失調症など)
- 最初に心の不調で診療を受けた日
- 内科・救急が初診日になることが多い
- 病名が変わっても、同じ症状の流れなら初診日は共通
発達障害(ASD/ADHD)
- 最初に「発達の特性」で医療機関を受診した日
知的障害(精神遅滞)
- 原則は 出生日=初診日(先天性扱い)
- ただし、出生後の事故や怪我など後天的な傷病が原因の場合は、その傷病で初めて医療機関を受診した日
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まとめ|初診日は必ず見つかります
初診日がわからなくても、複数の証明方法があります。
「もう無理かもしれない」と諦める必要はありません。
あなたが安心して手続きを進められるよう、全力でサポートします。
▶︎発達障害の初診日の判断基準はこちらで詳しく解説。

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初診日の特定は、専門家でも難しいケースがあります。
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